20130902 韓国エネルギー正義行動 高野聡さん

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韓国の脱原発団体「エネルギー正義行動」で活躍している高野聡さんに、韓国の原発事情­などを伺いました。


 

お話の要旨

韓国ではこの夏、電力不足の懸念があったが実際はどうだったのか?

テレビで電力不足や節電の広報があったが、公務員や工場の節電への取り組みが中心だった。大規模停電などは起こらず市民の生活に影響はなかった。電力予備率のレベルも深刻ではなかった。しかし、2年前にソウルで大規模な停電が起きたのは、電力需要ピークを過ぎた9月だった。これは供給管理に失敗したためなので、今年も失敗する可能性があり注意が必要だ。

 

福島原発の汚染水問題に対する韓国での反応

韓国では汚染水問題が表面化する前から、韓国政府に対しては日本産の水産物を輸入禁止にする要求や、日本政府に対しては厳しい放射能管理の要求があった。特に小さな子供がいる母、環境団体、緑の党などは水産物の放射能汚染に敏感になっている。韓国には日本産のタラがよく輸入されるが、放射能汚染の問題があり、ロシア産のたらも売れなくなっている。

 

韓国の脱原発運動について

新古里原発で生産される電気を消費地に送るために、ミリャンに高圧送電塔を建設する計画があり一番の問題だ。激しい闘争が繰り広げられている。2年前の1月、送電塔建設に反対していた地元住民が絶望に陥って焼身自殺をとげたことを切っ掛けに、この問題が韓国中に知れ渡るようになった。闘争の結果、工事がストップしているが、9月になり再開が懸念されている。地元のお年寄りが自宅から1~2時間をかけ、山の上の工事現場に通い、工事が再開されないかどうか見張りを続けている。電力会社という大企業に思い通りにさせていないのは大きな成果だ。情熱に学ぶところが多い。

 

私たちがミリャンの現地に行くことが支援にもなります。(韓国内の脱原発団体や環境団体に問い合わせてください。高野さんは日本語で案内してくれます。)

 

政策の問題

韓国の国家エネルギー基本政策は5年に1度取りまとめられていて、2回目のとりまとめは2013年12月に行われる予定だ。現行の基本政策では、原子力の比率を2030年までに50%以上にする計画だった。今回どんな方針が発表されるのか。脱原発の市民運動として、どんな政策提言ができるのかが一つの課題だ。政策を決める委員会には、脱原発派も委員に含まれているが比率は低い。実際に意見を反映させられないという問題がある。

 

日本人へのメッセージ

日本の脱原発運動は日本人だけの問題でない。原発の問題は、歴史の問題や、植民地政策の問題にもつながる。国際的に広い視野を持って取り組んでほしい。