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原子力資料情報室通信376号(2005/10/1)より

原子力資料情報室通信376号(2005/10/1)より

核燃料サイクル開発機構 人形峠ウラン残土を米国にも放置

澤井正子

 核燃料サイクル開発機構(核燃機構)が、鳥取・岡山県境の人形峠周辺に放置してきたウラン残土の一部をアメリカで「製錬」するため、輸送を開始した。この残土はほとんどが1950年代末〜60年代の原子力開発の当初、国策として実施されたウラン鉱の探査・試掘によって発生したものだ。しかし人形峠や東濃鉱山(岐阜県)で試掘された鉱石が含むウランの量は非常に少なく、国内でのウラン開発は放棄された。一方発生した大量の残土は、ほとんどが野積みの状態で約50年間放置されてきた準備中(図参照)

 人形峠周辺では12地区でウランの探鉱・試掘が行なわれた。この残土の問題が公になったのは1988年夏である。裏山の残土に、ウランやその崩壊によって生じるラジウム、ラドンなど各種の放射能を含む鉱石が混じっていたのである。表は約45万m3(約100万トン)と推定される残土の量と残土の放射線量(1988〜89年測定)だ。低いほうの動燃の測定値を見ても、一般人はもちろん原発労働者でも許されないような高い値が測定されている。さらにこれらの残土から放射能の崩壊によって気体のラドンが発生し空気中に放出されている。ラジウムは骨ガンや肺ガン、ラドンは肺ガンの要因となる。しかし当時の原子燃料公社は、地域の人々にこのような危険性を何も知らせず、残土をそのまま放置した。
 方面(かたも)地区ではウランの採掘作業に地域のほとんどの人が従事したという経緯や、残土の放射線量が非常に高いこと、集落と残土堆積場が非常に近く谷づたいにラドンが居住地域に流れ込んでいることも確認され、自治会として残土の「全面撤去」を要求した。しかし動燃はウラン残土を「捨て石」と呼び、安全性に問題はないと一貫して主張してきた。1990年には自治会と動燃が「ウラン残土約3000m3の撤去協定」を結んだが、移送先がないことを理由に協定は実行されていない。
 状況は2004年10月、最高裁で自治会の主張が全面的に認められたことによって変わった(裁判の経過等は準備中年表参照)。残土の発生者として核燃機構=国の責任が問われたのである。それでも撤去に応じない核燃機構に対して、今年3月11日から1日75万円の制裁金が科せられ、制裁金の累計は1億4325万円に達し、「税金の無駄使い」と非難が出た。そのため核燃機構は、突然「捨て石」を「ウラン鉱石」だと言い出し、製錬のためにアメリカに輸送するというのである。
 「製錬」されるのはわずか290m3で、撤去対象約3000m3の10分の1に過ぎない。製錬される粗悪な「ウラン鉱石」も事実上ほとんどが再びウラン残土となることは確実で、今度はアメリカで放置される可能性が高い。製錬と輸送に約7億円が予定されているが、これはウラン残土をアメリカに捨てる代償である。残りの2710m3にも2006年6月1日から1日5万円が科せられる。この残土の対策も何も決まっていない。さらに人形峠で生産された約80トンのウランが残した全体で約45万トンの残土対策もない。
 問題は何も解決していない。無策を重ねた末、他国にウラン残土を捨てるという破廉恥な行為を行なう核燃機構と国の無責任は犯罪的だ。しかし実は、私たち日本人はすでに同じようなことを世界中で行なっている。日本の原発のウラン燃料のために、カナダ、オーストリア、南アフリカ等々のウラン鉱山に、人形峠と比べようもない膨大なウラン残土をうち捨てていることも忘れてはならない。
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