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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/9/5 17:03:39 (1660 ヒット)

『原子力資料情報室通信』第459号(2012/9/1)より



ジャガイモ可食部へのセシウム移行調査

 7月初旬、試験農場でジャガイモの収穫を行い私は意気揚々とサンプルを実験室に持ち帰りました。このジャガイモは放射能汚染された土壌をまとっているので、汚染を完全に分離して測定をしなければなりません。ジャガイモを流水中でこすり洗いすると表面が茶から乳白色へ変化し汚れが取れたように見えましたが、原因は皮が剥がれたためでした。セシウムがジャガイモ植物体中のどこにいるのかを調査するために皮を使用する計画があることと、皮がむけた部分から水溶性のセシウムが流出し放射能測定値が低くなる可能性を考えて、長時間水で丁寧に洗うことは取りやめました。その結果、皮がむけない程度に流水洗浄した後に、皮を包丁で薄くむいて放射能測定を行いました。
 測定結果を表1に示します。試験農場ではセシウム移行を少しでも抑える方法を探求しているため堆肥と液肥を使った2種類の畑があり両方で同じ作物を育てています。
 堆肥土壌はセシウム合計9.9×102Bq/kgを含んでおり、そのジャガイモはセシウム合計5Bq/kgを含んでいました。液肥土壌はセシウム合計11.4×102Bq/kg 含んでいました。そのジャガイモはセシウム137(137Cs)が約2Bq/kg、134Csは不検出でした。
 文献*によると、土壌からジャガイモへのセシウム移行は0.01でしたので、セシウム合計1,000Bq/kg程度の土壌の試験農場で栽培したジャガイモには10Bq/kg程度のセシウムが含まれると予想していました。そのため、サンプル質量を1.0kgと決めていました。しかし、実際のセシウム移行が微量だったため134Csは検出限界以下の結果になってしまいました(137Cs値から算出した移行係数;堆肥土壌0.003〜0.005、液肥土壌0.001〜0.005)。 2種類の畑のセシウム移行を比較するにはより大量のサンプルが必要だったことが分かりました。この点においても微量の放射能測定は難しいと思いました。次号は植物体中のセシウムの偏りの調査について報告します。
(谷村暢子)

表1:栃木北部試験農場 ジャガイモ放射能測定結果


測定器;NaIシンチレーション式スペクトロメーター(EMF211) 測定容器;1,500mlマリネリ容器
測定時間;120min、土壌は表面から深さ10cmまでの平均値、乾燥状態

*“土壌から農作物への放射性物質の移行係数"、財団法人原子力環境整備センター、(1988)

(谷村暢子)

タニムラボレターNo.000
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1377

タニムラボレターNo.001
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1393

タニムラボレターNo.002
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1409







原子力資料情報室通信とNuke Info Tokyo原子力資料情報室は、原子力に依存しない社会の実現をめざしてつくられた非営利の調査研究機関です。産業界とは独立した立場から、原子力に関する各種資料の収集や調査研究などを行なっています。
毎年の総会で議決に加わっていただく正会員の方々や、活動の支援をしてくださる賛助会員の方々の会費などに支えられて私たちは活動しています。
どちらの方にも、原子力資料情報室通信(月刊)とパンフレット(一年あたり数冊)を発行のつどお届けしています。

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投稿者: CNIC_XOOPS 投稿日時: 2012/8/6 12:36:46 (1920 ヒット)

『原子力資料情報室通信』第458号(2012/8/1)より

福島第一原発収束作業
鉛の遮蔽で線量計をカバー
被曝隠しの実態が明らかに



7月21日朝日新聞の報道で、東京電力が発注した福島第一原発事故の収束作業で、下請け会社の役員が作業員に対し、APD(警報付きポケット線量計)に鉛のカバーをつけ作業させていたことがわかった。
この下請け会社は福島県の中堅建設会社「ビルドアップ」で、昨年11月、東京電力がグループ企業「東京エネシス」に発注した工事の下請けに入った。1〜4号機の近くに設置された汚染水処理システムの配管・ホースが凍結しないように保温材を取り付ける作業で昨年12月に実施されたという。
報道によれば、11月下旬にビルド社のチームが爆発で飛び散ったがれきが残る現場を下見したとき、あまりの線量の高さに驚き、同社の50代の役員が被曝「低減」の措置を思いついたそうだ。
被曝「低減」策が、高い線量から作業者を守るということではなく、測定器を遮蔽することだったことに愕然とする。22日、朝日新聞が行なったインタビューでは、「(防護用の)『鉛エプロン』や『鉛チョッキ』を使いたいと思ったが、なかった。体全体は防護できなくても、APDだけでもやれば違うのかなと、自分で考えた」と答えている。東京電力は、線量の高い場所での作業における作業者の放射線防護のための用具も十分に準備をしていないのか。
累積被曝線量が高くなった役員が、遮蔽効果が高いとされる鉛でAPDをカバーして被曝線量を偽装し、また1人だけ極端に線量が低くなって偽装が発覚するのをおそれ、いっしょに作業する9人にも強要したという。この「被曝隠し」は、一下請け企業の問題では片付けられない。被曝管理のあり方が根底から問われる問題である。
私たちはこれまでに関連省庁交渉を通じて、収束作業の内容がどのようなものか、作業者の被曝はどのくらいになるのか、今後どのくらいの人員が必要になるのか、基礎的な情報を明らかにすることを求め続け、開示請求をしてきた。しかし、肝心の作業内容は真っ黒の墨塗り状態で公開されない。東京電力と国は基本的な情報をまず国民の前に明らかにすべきである。そして、どのように取り組むべきかを根本から考え直さなくてはならない。
昨年5月16日以来、重ねている関連省庁との交渉は、7月6日、7回目を迎えた。
昨年5月13日、厚生労働省労働基準局長と職業安定局長の連名で、東電などに対して、労働等を適切に明示することなどの要請がなされたが、その後も暴力団関係者の介在や不当なピンハネについての内部告発等の報道が相次いでいる。“瓦打ちで臨検監督し、末端の下請け業者や労働者に労働契約の内容を確認すること、△垢任墨働基準法違反で是正勧告した事案があるかないかを明らかにし、あれば詳細を公表すること、書類を偽造して被曝労働に従事していた事案について、労働基準監督署として事実経過をきちんと調査し、企業任せにしない防止対策を明らかにすることなどを求めた。しかし、すべての面ではかばかしい回答はないままである。
抜き打ちでの臨検監督など私たちが求めてきたことをきちんと実行していれば、今回のような事件は起こらなかったのではないだろうか。厚労省など各省庁は、福島第一原発で困難な作業に携わっている労働者の問題について取り組んでいる市民団体からの問題提起を真剣に受け止めなければならない。

東電任せにしてはおけない被曝線量評価 

東京電力が6月29日公表した「福島第一原子力発電所作業者の被ばく線量の評価について」は、5月末までの線量評価をまとめている。そのデータをもとに2011年3月11日〜12年5月31日までの14.5ヵ月間の総被曝線量を計算すると263.07人・Sv(シーベルト)となった。東電社員は8万5426.34人・mSv(作業者数3446人×平均被曝線量24.79mSv)、下請け企業作業員17万7639.88人・mSv(作業者数1万8778人×平均被曝線量9.46mSv)。作業に携わる8割以上が下請け労働者である。
東電によってまとめられた被曝線量評価値が厚生労働省に報告され、健康管理データベースに登録される。50mSvを超える緊急作業従事者には手帳が交付され、国が検診などの費用をもつ。これから先、起こる可能性がある健康被害の補償の問題にかかわる重要なデータである。東京電力による線量評価は正確に行なわなければならない。今回のような「被曝隠し」の問題の発覚で、さらにきびしい目で見直さなければならない。東電任せにしてはおけない。
とくに内部被曝の評価がどのように行なわれているかが気になる。(独)日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)が事故発生直後から福島第一原発サイト内で働いた作業者の内部被曝の精密測定を実施した。各作業者の摂取状況等を考慮した線量評価は東電が実施し、原子力機構はその評価手法および以後の作業にあたっての被曝管理に関する助言を行なったという。高田千恵「個人線量測定に関する課題」(『保健物理』47巻1号)には、「内部被ばくの『記録レベル』について明確な規定が設定されるべきである」とある。
記録レベルは各社ごとに異なっていて、東電は2mSvであるという。記録レベル未満の線量は放射線管理手帳には記録されないこと自体が問題である。

アンケートに寄せられた労働者の声

7月5日に公表された国会の事故調査委員会(黒川清委員長)報告*では、事故に対応した東電や元請けや下請け企業の作業員へのアンケート調査に現場で苦闘する労働者の生の声がたくさん寄せられている。
被曝労働者の課題では、多重下請け構造の問題に深く切り込むことこそ、国会事故調の役割であったと思う。できていないことを残念に思うが、2415人(回収率約44%)から寄せられた回答からもさまざまな課題が読み取れる。報告書の「参考資料」(193〜216p)に調査結果が掲載されている。

(渡辺美紀子)


*国会事故調報告書 以下アドレスからダウンロードできる。
http://www.naiic.jp/blog/2012/07/05/reportdl/




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投稿者: CNIC_XOOPS 投稿日時: 2012/8/6 12:31:18 (5406 ヒット)

『原子力資料情報室通信』第458号(2012/8/1)より



正確な測定値を得るために(つづき)


前号では、強制的に環境温度を変化させた場合は放射能測定値(ベクレル)の誤差の幅が大きくなったことを報告しました。
放射能濃度は、核種固有の崩壊エネルギーをもつ放射線(ガンマ線)が何回カウントされたかを測定し、サンプル質量や容器形状の影響を考慮して算出します。今回の測定では、それらは一定で行いました。

核種固有の崩壊エネルギーは決して変わらない値で、共通の知見として得られています。図1に壊変図式の例を示します。セシウム137は、30.07年の半減期でベータ崩壊をし、その94.4%が不安定なバリウム137mに変化して、その後、半減期2.552分で661.7キロエレクトロンボルト(keV)のガンマ線エネルギーを放出しながら安定状態のバリウム137に変化することが分かります。このことから、661.7 keVのガンマ線エネルギーが観測されると、間接的にセシウム137があると推測できるのです。









得られたガンマ線スペクトルを図2に示しました。エネルギーの大きさを横軸に、量を縦軸に表しています。測定対象(この場合661.7keV)のガンマ線がどのくらいの量観測されたかは、対象領域(ROI)でベースラインを超えるピーク面積から求めます。
当室の測定器はROIを固定して面積を計算しています。スペクトルを確認したところ、図2にあるように温度上昇によってピークが左にシフトしていました。その結果、算出面積が変化したために、ベクレル数が変化していました。実際、得られたスペクトルとROIを比較すると、左右対称なピークをROIにしているセシウム134は温度影響を受けにくく(1ベクレル以下/℃)、左右非対称なピークをROIにしているセシウム137では大きな影響(5ベクレル/℃)を受けていました。
7月の初旬には栃木県北部の試験農場で、ジャガイモの収穫を行いました。次号は測定結果を報告します。

(谷村暢子)

タニムラボレターNo.000
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1377

タニムラボレターNo.001
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1393








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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/7/4 16:48:42 (3830 ヒット)

7・6(金)被ばく労働に関する省庁交渉のお知らせ

福島第一原子力発電所の事故から1年以上が経過しました。
事故以来、継続して被ばく労働に関する関係省庁交渉を開催してきました。
除染作業等の原子力発電所以外での被ばく労働の問題もより顕在化してきています。
ご参加の上、建設的な提言を関係省庁へ投げかけていきましょう。

一般の参加者の方も自由にご発言頂けますので、どうぞご参加ください。


日時:2012年7月6日(金)13時30分〜15時30分

※13時15分から会館ロビーで通行章を配布致します。

場所:衆議院第2議員会館 多目的会議室
   http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kokkaimap.htm

参加団体:
原子力資料情報室、
ヒバク反対キャンペーン
原水爆禁止日本国民会議
特定非営利活動法人アジア太平洋資料センター(PARC)
福島原発事故緊急会議被曝労働問題プロジェクト
全国労働安全衛生センター連絡会議

参加省庁:
厚生労働省、経済産業省、文部科学省、環境省
(時間帯によって着席する省庁が異なります。)

被ばく労働関係省庁交渉スケジュール案
13:30−14:00
要請項目5
文科省(終了後、文科省退室)

14:00−14:30
要請項目2
経産省・厚労省(終了後、経産省退室)
要請項目8
環境省・厚労省(終了後、環境省退室)

14:00−15:30
その他の項目
厚労省

公開の有無:どなたでもご参加頂けます。

撮影の可否:どなたでも撮影・録音等の記録が可能です。

事前に提出した要請書[PDF]
事前に提出した要請書(追加項目)[PDF]
(当日は要請書の回答を受け、意見交換をします)

過去の議事録は下記にまとめてあります。
www.evernote.com/pub/sawadyi/hibakuroudoou


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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/7/3 11:35:55 (2732 ヒット)

『原子力資料情報室通信』第457号(2012/7/1)より

福島第一原発事故収束作業
暴力団関連企業とその従業員の存在


双葉地方原発反対同盟代表 石丸小四郎

 「郡山警察署と双葉警察署は5月22日、(福島県)二本松市の住吉会系暴力団配下の組員5〜6人を福島原発の災害復旧工事に建設作業員として従事させたとして幹部を労働者派遣法違反で逮捕したと発表した」と5月23日付け「福島民友」は伝えた。これに先立つ5月15日、「福島民報」は原発の請負事業に深く関わり、商工会長や福島県原子力発電所在町情報会議1)委員などの要職にあたった楢葉町の渡辺興業の社長が拳銃所持の疑いで逮捕されたことを伝えている。これらは、原発と暴力団の周辺にいる者が資金獲得のため経営する企業および役員・従業員とが深く関わっている実態を示し、東京電力という公益企業が、それを活用し相互依存関係にあることを物語るものである。


 日本では、“危険・きつい・汚い”の3K労働の現場は、暴力団組織に依存してきた歴史がある。原発も同様の軌跡をたどっている。

 資料1に示すように、会社数は第一原発で約350社。東京電力を頂点にプラントメーカー、東電・プラントメーカーの子会社、大手・中堅会社、小工事会社、ひとり親方などピラミッド型の多重構造で構成されている。



 原発は13ヵ月に1度の定期検査が義務付けられている。燃料の取り替え、点検工事、部品や消耗品の取り替え、改造工事や国の検査など当初は約3ヵ月間かけて実施していた。元請は日立・東芝・三菱重工の3プラントメーカーが受注し、各系列企業群に投げる。これに変化をもたらしたのが、1997年に国が推し進めた電力の一部自由化であった。これを機に東電は自社子会社を第一次下請けに投入し、修繕費などの徹底した絞り込みを行なうとともに、定検期間の短縮にしのぎを削るようになった。このとき、弱小企業は淘汰され、多重構造も数ランク減少したとされている。

 雇用形態・条件・期間・内容も上に行くほど好条件で下に行くほど不安定雇用となり、末端は日給5000円、社会保険や雇用保険も加入なしの使い捨て状態にある。

 ちなみに、現在の福島事故収束作業の末端報酬は日給8000円が相場だという。東電からは6〜7万円出ているが、順次ピンハネされるため減少する。


福島第一原発での多大な被曝量

 原発労働者の多くは「福島第一原発は古く、汚染がひどい。作業場がせまく窮屈で、働きたくない」と語る。

 その背景には、米国から“実験炉”をつかまされ、1971年の運転開始当初から原子炉緊急停止(スクラム)、燃料被覆管のピンホールや亀裂、重要配管の応力腐食割れなどが頻発したことがある。そのため建屋内は、「放射能が降り積もる」と表現されるほど汚染が拡がり、社員からも悲鳴があがった。1976年に東電労組が行なったアンケートでは、被曝の不安から54%が転勤を希望、被曝労働は下請けに回すよう要求がでる事態となった。

 第一原発の1978年度の総被曝線量は80.47人・シーベルトと異常な高さとなった。70年代後半から80年代にかけて事故・トラブルが相次ぎ、被曝線量が高くなり、労働者にがん死やがん以外の病気が急増した2)

 原発で長年働いてきた佐藤信広さん(故人)は、「原発の3K実態が暴力団・企業舎弟が存在感を増す下地になっている。この組織がぴったりはまる労働現場は他にない。命令と服従の関係が仕事をこなすときに力を発揮する。放射線管理区域に入るとき防護服に着替えるが、入れ墨で幅を効かせる。労働トラブルを力で押さえられる」と語った。

 私たちは05年10月の東電交渉で、佐藤さんと共に申し入れを行なった。

 「原発では雇用の多重構造の弊害が噴出している。暴力団関連企業や入れ墨をしている人物の雇用があり、公益企業として異常な実態となっている。健康診断書や印鑑の偽造、健康保険や厚生年金に加入させないなどの違法行為が横行している」3)との訴えに対し、東電の回答は「当所では工事請負契約上うたっているのは工事の品質管理、施工方法、竣工状況などであり、個人の身体や人格上の問題を契約に盛り込むことはできない。福島第一原発では反社会的勢力への対応のために、富岡警察署の次長を呼び協力企業を対象に講話を開催し、意識の高揚を図っている」と工事請負契約で逃げを打ったが、反社会的勢力の存在は暗に認めたという経緯がある。

 さらに、佐藤さんは「原発では労災隠しが常態化し、急病人が出ても救急車も呼ばず3時間も放置され、同僚の車で病院に搬送された経験をしている。その後、後遺症で身体障害者になった。私の経験では、原発内の労働災害は90%まで隠されている。また、暴力団関連企業とその舎弟が大手をふるう職場になっていて、原発内部で野球賭博や花札賭博が横行している事実を知っているか?東電の管理責任が問われている」と追及した。この会社、都合が悪くなると無言になる傾向があるが、このときもそうであった。

 1年後の06年、「東電で暴力団・企業舎弟をなんとか排斥しようとつとめたらしいが、逆に『やれるものならやってみろ!』と開き直られ、あきらめたらしい…」との情報が入ったので、再び交渉の中で追及したが、これについては認めようとはしなかった。

 東電は、原発内の違法行為と労災隠し、暴力団関連企業とその従業員の問題には頭を悩ませていたとみられる。前者は相当程度改善され、救急車も入るようになった。しかし、後者は多重構造に深く食い込み、現在も手がつけられていない状態にある。

 困難を極める福島第一原発事故収束作業の現場では、暴力団関連企業とその従業員らが存在感をより高める可能性を内包している。

1)この組織は2002年の東京電力によるひび割れ隠しを契機に作られた組織で、所在4町からそれぞれ5名の住民代表20名、学識経験者1名、東京電力第一・第二両所長の23名で構成された意見を聴く会として発足したもの。ここにオブザーバーとして原子力安全・保安院、資源エネ庁、福島県が入り、05年2月1日に初会合を開き、事故直前まで継続的に開催されてきた。

2)本誌353号(2003年11月1日発行)原発内被曝労働と国・事業者の責務 http://cnic.jp/files/353p5-8.pdf

3)本誌378号(2005年12月1日発行)原子力産業の衰退は原発の現場から http://cnic.jp/files/378p6-9.pdf





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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/7/3 11:16:52 (1621 ヒット)

『原子力資料情報室通信』第457号(2012/7/1)より



正確な測定値を得るために

 当室が購入した放射能測定器は誰でも簡単に使えるように開発されたソフトを導入しています。測定者は試料をサンプル容器に入れて測定器にいれ、コンピュータ画面上で簡単な情報を入力して測定ボタンをクリックするだけでBq/kgの形で測定結果を得ることができます。しかし安心はできません。得られた結果を信頼のおける測定値とするためには気を付けるポイントがたくさんあります。

 NaIシンチレーションスペクトロメーターの構成を下図に示します。測定器は、環境の放射線を遮蔽する部分(遮蔽体)、γ線を蛍光に変える部分(NaI結晶)、蛍光を電気信号に変える部分(光電子増倍管)、電気信号を増幅する部分(増幅器)、電気信号を波形に変換する部分(波高分析器)、波形からベクレルに換算する部分(コンピュータ)で構成されています。それぞれ機能に影響を与える因子を図に表示しました。影響因子を固定させて測定しなければ、結果の違いが何に起因するか分からなくなります。



 微量の放射能測定には長時間の安定した測定が欠かせません。特に結果の温度依存性の幅を気にしています。実験室立ち上げのはじめに、精度の高い温度制御方法を検討すると同時に、温度を強制的に変化させた実験を行い実質的な温度影響を調査しました。

 第1回目の試料として南相馬市で採取した土壌(Cs137:5.0×103Bq/kg、Cs134:3.3×103Bq/kg)の放射能を測定しました。現実的に問題になる微量放射能を想定してこの土壌を6%程度に希釈した試料を作成し、室温を変化させた実験を行いました。室温が一定(±0.5℃)の場合、2時間測定を5回繰り返した結果の誤差の幅は7%でした。温度を25℃から30℃まで強制的に上昇させながら測定したところ、同じ測定の誤差の幅は19%に拡大しました。この変化が何に由来しているのか、データの解析を進めています。
《次号へつづく》

(谷村暢子)

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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/7/3 10:57:06 (1576 ヒット)

『原子力資料情報室通信』第457号(2012/7/1)より

原発労働裁判を提訴

福岡南法律事務所 弁護士 椛島敏雅

 配管業者の梅田隆亮さん(1935年3月24日生まれ)は44歳の時、良い仕事があると誘われて1979年2月から6月にかけて延べ44日間、島根原発と敦賀原発の定期点検で四重下請けの作業員として働きました。仕事を終え北九州の自宅に帰った時、腹痛、吐気、全身倦怠感、めまい、鼻血等の症状が出現しました。吐き気が特にひどく1日のうち3〜4回、突然胃がむかつき出し胃液がこみあげてくるといった症状が2ヵ月近く続きました。病院を受診しましたが、改善せず仕事もできなくなりました。

 原発労働が原因だろうと考え、労災申請に着手しましたが、激しい労災潰しを受け申請を断念しました。その後、生活のため単発のアルバイトを続けましたが、怠けているように見え、現場責任者からは怠け者などと罵られています。さらに追い打ちをかけるように、2000年3月、急性心筋梗塞で倒れてしまいました。手術で一命を取り留めましたが、まったく働けない身体となり、生活はさらに困窮。妻のパート収入では生活費を賄えず、親類から援助を受けました。そのうち妻も過労で倒れてしまい、やむなく自宅を売り払いましたが、現在も生活困窮状態が続いています。

 梅田さんはあるきっかけで、2008年7月、長崎大学病院を受診し「心筋梗塞後遺症、糖尿病、甲状腺腫瘍疑い等」の診断を受けましたが、同病院には1979年7月に受診した時のホールボディカウンターの測定データの記録が残っており、コバルト、マンガン、セシウムなど放射性核種が検出されていることがわかりました。そして、同病院から強く勧められ、2008年9月、原発労働中の被ばくにより心筋梗塞を発症したとして、松江労働基準監督署長に対し労災の申請をしました。しかし、いずれの段階でも棄却され、このたび多くの人々の支援を受け、労災給付不支給処分取り消しの行政訴訟を提起しました。

原発の定期点検とは

 原発での定期点検は、放射能を含んだ機器類の埃をウエスという布きれで拭き取りながら、原子炉格納容器の除染、炉内の諸計器類の点検・修理、水や蒸気系配管のピンホールやひびの有無の点検・修理・取り替え、諸機械の点検等を行なうものです。作業現場には強い放射能汚染があるため長時間作業はできず、短時間で被ばく量を低く抑えながら作業員を次々と交代させる人海戦術を取らざるを得ません。このため1基の定期点検に3000〜4000人の大量の労働者が関わると言われています。原告の梅田さんもこのような作業環境の中で原発労働に携わった1人です。

被ばく隠しによる労災棄却

 労災を棄却した裁決書は、梅田さんは低線量の箇所で働いており、被ばく線量は8.6ミリシーベルトだと言っていますが、これらは被ばく隠しであると弁護団は考えています。前述のように、自宅に帰った時の梅田さんには明らかな急性放射線障害の症状が出ています。吐き気が出る線量は500ミリシーベルトぐらいと聞いています。また、梅田さんの体内からはコバルトやマンガンの核種が検出されていますが、これらの放射性物質は高線量の炉心近くで働いていた証拠ではないかと考えています。

 また、梅田さんの被ばく線量が仮に8.6ミリシーベルトであったとして「国際放射線防護委員会(ICRP)の基準に照らし、因果関係はない」と言い切るのは、誤りだと考えています。近時の原爆症認定裁判やチェルノブイリ被ばく者調査によって、心筋梗塞の放射線起因性が次第に明らかになり、厚生労働省でも原爆症認定の「新しい審査の方針」で、晩発性の心筋梗塞について、放射線起因性を認める疾患としています。

 以上について、専門家の先生方から、ご助言、ご教示をいただけたら幸いです。原発労働者は、いわゆる原子力安全神話の下で、原発労働が原因でがんなどの健康障害を起すことはないという前提で働かされてきました。それを示すのは、原発労働者の労災認定率が異常に低いことです。これまで数十万人を超える原発労働者が働いて被ばくしているにもかかわらず、東海村JCOの3人の被害者を除くと2011年度までに認定されたのはわずか10 件です。非がんの疾患に至っては認定ゼロというのが実態です。原発労働者は重層下請け構造の下で働き、放射線被ばくで生活を破壊され、生命や健康を冒され続けてきました。

 梅田さんの裁判は、原発労働者が安全に働き、健康と命が大事にされ、安心して暮らしていくための闘いです。それにしても44歳で被ばくして、現在、労災認定を受け得てもこれまで梅田さんが受けた放射線被害の一部しか回復することはできません。放射線被害者の救済の難しさを痛感します。

 私たちが求める原発の廃炉が実現したとしても、この先、何十年にもわたって原発労働は不可避です。梅田さんの裁判を闘うことで、これらの問題を明らかにしていきたいと思います。皆様のご支援をどうかよろしくお願いします。


〈梅田さんに関する本誌掲載記事〉

30年目の真実、死亡扱いされていた原発親方 樋口健二(フォトジャーナリスト)
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=843 423号(2009/9/1)

白血病、がん以外の病気でのはじめての検討
 梅田さんの検討会はこれから
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=849 425号(2009/11/1)

多発性骨髄腫、悪性リンパ腫が疾患リストに例示される
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=863 427号(2010/1/1)

2月8日の市民と議員の院内集会と政府交渉報告 梅田さん、厚労省に直接申し立て
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=886 429号(2010/3/1)

梅田さんの労災認定、いまだ決まらず
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=896 430号(2010/4/1)

梅田さんの申し立てに対する聴取など
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=905 431号(2010/5/1)

きびしい原発被曝労働者の実態を明らかにし、救済に取り組もう!
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=943 435号(2010/9/1)

梅田さんの労災補償不支給決定 被曝した敦賀原発の現場の調査はないまま
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=963 437号(2010/11/1)




原子力資料情報室通信とNuke Info Tokyo原子力資料情報室は、原子力に依存しない社会の実現をめざしてつくられた非営利の調査研究機関です。産業界とは独立した立場から、原子力に関する各種資料の収集や調査研究などを行なっています。
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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/4/3 11:10:18 (3991 ヒット)

『原子力資料情報室通信』第454号(2012/4/1)より

福島原発事故
作業員の労災、過労死で初認定
横浜南労基署「短時間の過重業務」認める

 昨年5月、福島第一原発で作業中に心筋梗塞で死亡した大角信勝さんの遺族の労災申請に対し、横浜南労働基準監督署は2月24日、「過労が原因の心筋梗塞」として労災を認定した。

 大角さんは、元請けの東芝からみて4次下請けにあたる静岡県御前崎市内の建設会社の臨時雇いとして現場に入った。5月13日午前2時30分に宿舎を出発し、午前6時〜9時のシフトに入り、汚染水の処理機材を設置するため、集中廃棄物処理施設の配管工事などを担当した。2日目14日の午前6時50分ごろ、特殊のこぎりを運ぶ途中で倒れた。医務室に運ばれたが医師は不在。8時10分、Jヴィレッジに搬送されたが、医療設備が不備のため、35分救急車でいわき市共立病院に搬送されたが、9時33分に亡くなった。

 大角さんが体調不良を訴えてから病院に着くまで2時間以上かかっている。大角さんの死をもって、救急体制の不備が指摘され、東京電力はようやく現場に常時医師を配置する措置をとった。大角さんの被曝線量は計0.68ミリシーベルト。報道によれば、ご遺族が労災申請したとき、東京電力は「(大角さんの死と)業務との関連性は高くないと考えている」、東芝は「労働と心筋梗塞との因果関係は不明で、いまの段階では労災だったかどうかは判断できない」とコメントを出した。東電、東芝から見舞金や補償は支払われていない。

労働環境の過酷さを重視

 大角さんの労働時間は2日間で計4時間弱の作業だったが、同労基署は、深夜から早朝にわたり、防護服・防護マスクを装備した労働が過重な身体的・精神的負荷となり、心筋梗塞を発症させたとし短時間の過重業務による過労死と認めた。

 厚生労働省によると、脳や心臓疾患による労災の認定基準は、…拘間の過重業務、短期間の過重業務、0枉錣塀侏荵―の少なくとも1つに該当する場合としている。

 原発労働者の労災認定の壁は厚く、これまでなかなか認められなかった。今回、原発労働者が過酷な環境で働いていることを国が認めた判断は、原発で働く作業員の労働災害について救済の道を拡げる画期的なものである。

 福島第一原発での作業中の死亡は、大角さんの他にもこれまでに3人確認されている。昨年8月上旬に7日間、休憩所を出入りする作業員の被曝管理をしていた男性が白血病で死亡。累積被曝線量は0.5ミリシーベルト、内部被曝はゼロとされている。

 8月8日から汚染水をためるタンクの設置工事に従事していた50代の男性作業員が10月6日、作業中に倒れ死亡。死因は後腹膜膿瘍による敗血症ショック。前日の10月5日午前7時ごろ朝礼に向かうときに歩けなくなり、体調不良を訴えていたという。被曝線量は2.02ミリシーベルトとされている。

 1月9日には、建設中の廃スラッジ貯蔵施設でコンクリートの打ち込み作業を行なっていた作業員が体調不良を訴え、5・6号機の緊急医務室に運ばれ治療を受けたが、心肺停止状態となり、いわき共立病院へ搬送された。

 2月末までに、35件の労災申請が出ている。昨年9月、小宮山厚労相は「原発作業員の労災認定の基準について、広くがんを対象にしたい」と発言した。労災認定の拡大を望みたい。

2号機地下の線量、最大160mSv

 3月14日、2、3号機の原子炉建屋地下で放射線量を計測したところ、2号機の線量は最大で毎時160ミリシーベルトであった。建屋には、各号機に作業員3人ずつが入り、地下にある圧力抑制室の入り口付近などを計測した。2号機では100〜160ミリシーベルト。3号機入り口の扉が開かず計測できなかったが、手前の場所で線量は2号機の約3倍あった。作業時間は2号機が20分、3号機が8分。作業員の平均被曝線量は2号機で2.87ミリシーベルト、3号機で2.68ミリシーベルトという高い線量で、作業者にとっては過酷な作業であった。福島第一原発のきびしい環境下での収束作業は、今後30〜40年は確実に続く。

除染作業でも2人死亡

 各地で除染が活発に行なわれているが、作業に携わった2人の死亡者が出ている。昨年12月12日、伊達市霊山町下小国のモデル地区で除染作業をしていた男性作業員は休憩中のトラック内で心肺停止状態で見つかり、約1時間後に病院で死亡。死因は非公表。

 内閣府原子力災害対策本部と日本原子力研究開発機構は1月17日、福島県広野町の除染モデル実証事業で、除染に携わっていた男性作業員が倒れ、搬送先の病院で亡くなったと発表。死因は心筋梗塞であった。

 昨年10月からわずか2ヵ月間で「東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則」(除染則)を制定し、2012年1月1日から施行されている。この除染則が適用されるのは、福島県全域および岩手、宮城、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉県の地域で、放射線量が毎時0.23マイクロシーベルト以上の除染特別地域および汚染状況重点調査地域で行なう、土壌等の除染作業等、または廃棄物収集等の作業である。労働者の放射線被曝の限度は、原子力作業従事者の限度と同様、年間50ミリシーベルトかつ5年間で100ミリシーベルト。

 また、上記対象地域以外での除染等の作業や自社の事業所の除染作業に関しては、ボランティアや自営業者、住民に対して除染則に留意しながら実施することが望ましいとしている。除染作業による被曝の問題にも注視していきたい。

(渡辺美紀子)

★梅田さんの裁判にご支援を!
30年前に島根原発と敦賀原発で働き、心筋梗塞で労災申請した梅田隆亮さんが、2月17日に福岡地方裁判所に『原発労災給付不支給処分取り消し』裁判を提起されました。
 
梅田さんの第一回口頭弁論 
 期日:2012年5月9日(水)午前11時〜
 福岡地方裁判所303号法廷にて

■福島原発事故被曝労働:明らかにされない作業内容や被曝低減対策
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1297
『原子力資料情報室通信』第452号(2012/2/1)より

■福島第一原発:3月から9月末の総被曝線量は198.5人シーベルト
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1250
 『原子力資料情報室通信』第450号(2011/12/1)より




原子力資料情報室通信とNuke Info Tokyo原子力資料情報室は、原子力に依存しない社会の実現をめざしてつくられた非営利の調査研究機関です。産業界とは独立した立場から、原子力に関する各種資料の収集や調査研究などを行なっています。
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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/3/18 12:29:59 (2778 ヒット)

国の責任による被災者への健康手帳交付、健康保障を求める政府交渉

日時:2012年3月23日(金)

会場:衆議院第2議員会館 第2会議室
   http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kokkaimap.htm

呼び掛け:
双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止国民会議、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、反原子力茨城共同行動、原子力資料情報室、ヒバク反対キャンペーン

紹介:服部良一衆議院議員

◆行動日程

ゝ聴回り
 11時 衆議院第2議員会館ロビーに集合、
 子ども救済法案(略称)が野党共同で国会に提出されました。
 私たちの要求を伝えるなど、議員回りをします。

∪府交渉
 14時45分 衆議院第2議員会館ロビーに集合
15時    第2会議室にて事前打ち合わせ
 15時15分 政府交渉  終了は17時の予定

◆交渉内容

1.福島復興再生特別措置法案の問題点

 特措法案は与野党の協議による修正が加えられ、3月8日に衆議院を通過しました。「これまで原子力政策を推進してきたことに伴う国の社会的責任」が追加されましたが、「国家補償」という文言は加わりませんでした。「社会的責任」とは何なのかが問われます。福島県の復興計画(第一次)の理念に掲げられた「脱原発」、「原発によらない社会」は特措法案には盛り込まれていません。これらの問題点を追及します。

2.18歳以下の医療費無料化の支援見送りの撤回、子どもの健康確保・医療保障

 地元から要望の強かった18歳以下医療費の無料化は、医療制度の根幹にかかわるとして、特措法案に盛り込まれませんでした。福島県は独自に行うとしていますが、それにとどまれば国の責任があいまいになります。県外に住民票を移した子どもは対象外になると報じられています。この問題は社会保障制度の枠内ではなく国家補償として行われるべきことです。交渉ではその点に重点を置き追及します。

 放射線の影響が大きな子どもについては特に健康確保・医療費の無料化が必要です。宮城県の一部で子どもの甲状腺検査などが行われ、その継続が問題となっています。それを除き、福島県以外では子どもの健康調査は行われていません。前回に続き、宮城県の子ども健康調査の継続など健康調査を要求していきます。

3.被災者への健康手帳交付と国の責任による健康と生活の保障

 被災者への健康手帳交付と国の責任による健康と生活の保障 福島事故により広大な国土が汚染されました。人の立ち入りが禁止される放射線管理区域(4万Bq/m2以上の汚染)は福島県を含む東北・北関東に広がり、汚染地に約400万人の人々が居住しています。広大な汚染地住民に対する国家補償を求め、認めさせなければなりません。

 政府の被災者に対するこれまでの施策には、国の責任による医療保障の観点が欠けていることを指摘し、被爆12年後にやっと原爆医療法が制定されたことを福島事故で繰り返してはならないと迫ります。

4.県民健康管理調査を国の責任による健康保障の一環とすること 

 福島県の県民健康管理は、実際には国の交付金を基金として行われているのですが、国は福島県が実施主体であるとして国が負うべき責任を福島県に押し付けています。

 県民健康管理は健康不安の解消を主目的としています。行動調査の回収率約21%と低い状況が続いています。この事業は健康不安の解消でなく健康確保・健康保障を目的とすべきです。

 県民健康管理を国が責任をもって行う健康保障の一環として行えと追及します。

【PDF】政府交渉質問書(案)




■2012年3月9日に行った政府交渉
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1311

■2012年1月30日に行った政府交渉
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1272

■2011年12月21日に行った政府交渉
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1255

■2011年10/7, 8/23に行った政府交渉の映像
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1205

■福島第一原発:3月から9月末の総被曝線量は198.5人シーベルト
 http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1250
 ※『原子力資料情報室通信』第450号(2011/12/1)より交渉のポイント等


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投稿者: ゲスト 投稿日時: 2012/1/26 20:04:48 (1776 ヒット)

「福島第一原発事故に伴う被ばく労働者の労働環境改善を図る意見・提案」の募集

【PDF】

原子力資料情報室
ヒバク反対キャンペーン
原水爆禁止日本国民会議
アジア太平洋資料センター(PARC)
福島原発事故緊急会議被曝労働問題プロジェクト
全国労働安全衛生センター連絡会議


1.募集の目的
 私たちは昨年3月11日の福島第一原発事故に伴う収束作業に関する線量管理の基準や健康被害発生後の補償の問題を、厚生労働省や経済産業省などと話し合ってきました。話し合いを進める中で、線量管理の問題では私たちの要望が一定の範囲で政策に反映されてきました。
 一方、福島第一原発では未だに被ばく労働に従事されている方が多数います。さらに、放射性物質の広範囲に及んで拡散したことで、下水処理場やごみ焼却処分場など、それまで放射性物質の取り扱いとは無関係な職種の方々にも被ばくのリスクが伴っています。私たちは今後も福島第一発電所内外の労働者の被ばくのリスクの低減を中心に、健康管理や補償内容の改善を図っていきたいと考えています。
 今後も多様な問題意識を交渉に反映していくため、「福島第一原発事故に伴う被ばく労働者の労働環境改善を図る意見・提案」を募集します。

2.募集する意見・提案
 厚生労働省や経済産業省、文部科学省などの省庁に対する
「福島第一原発事故に伴う被ばく労働者の労働環境改善を図る意見・提案」
※例えば、次のような点に関するもの
 ・福島第一原発の労働者が被ばくが原因と思われる病気になったらどうなるのか?
 ・事故前は被ばくとは関係ない職場だったが、事故後に放射線量が高くなった。作業環境の改善してほしいが、経営者が応じてくれない場合はどうなるのか?
 ・福島第一以外で線量が高い職場の労働者の健康管理はどうなっているのか?
・2010年12月18日付朝日新聞報道によると、細野原発担当相が17日に福島第二原発を訪問し、作業員らの労をねぎらった上で、東電や関係企業の社員7人と現場の苦労や改善要望について意見交換したとのことである。その意見交換の記録を資料提供してほしい。

3.募集期間
 2月15日(水)まで

4.提出要領
 意見・提案の内容、その趣旨を簡潔にまとめて頂ければ様式は問いませんが、必ずどこの省庁に対する意見・提案なのかを明記し、以下のいずれかの方法でお寄せください。

(1)メールでの提出
 isiwata.sekimen●gmail.com に送信してください。
 ※●を@に変えて送信してください。

(2)FAXでの提出
 03-3636-3881 に送信してください。

(3)郵送での提出
 東京都江東区亀戸7-10-1 Zビル5F 全国労働安全衛生センター連絡会議

5.意見・提案の取り扱い
・いただいたご意見は3月9日(金)に予定している被ばく労働に関する関係省庁に向けて事前提出をする要請書に反映します。要請書はHP等で公開しますが、ご意見・ご提案を頂いた個人の氏名等は公表しません。
・いただいたご意見・ご提案について、個別の回答はいたしません。

6.留意事項
・電話によるご意見・ご提案は受け付けません。
・差し支えなければ、氏名、電話番号または電子メールアドレス等の記入をしてください。これらは必要に応じて、ご意見・ご提案のより具体的な内容を確認させて頂く場合などのためにお願いするものです。


本件問い合わせ先
 全国労働安全衛生センター連絡会議 澤田
 TEL:03-3636-3882


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