東電福島第一原発作業員の長期健康管理に関する検討会の公開と意見集約、検討対象に関する要望

本日開催された第1回東電福島第一原発作業員の長期健康管理に関する検討会にたいして、ヒバク反対キャンペーン、原水爆禁止日本国民会議、関西労働者安全センター、全国労働者安全衛生センター連絡会議とともに、下記の要望書を提出しました。


2011年6月27日

東電福島第一原発作業員の長期健康管理に関する
検討会の公開と意見集約、検討対象に関する要望

厚生労働大臣 細川律夫 殿
検討会 委員 各位
同 事務局 御中

原子力資料情報室
ヒバク反対キャンペーン
原水爆禁止日本国民会議
関西労働者安全センター
全国労働者安全衛生センター連絡会議

 私たちはこの間、福島第一原発事故に伴う被ばく労働の問題に取り組み、行政機関等へ提言等をおこなってきました。本日から福島第一原発作業員の健康管理に関して厚生労働省で検討を開始されることを感謝申し上げます。開催にあたって、福島第一原発の作業に携わった方、携わっている方、これから携わる可能性のある方、ひいては国民一人ひとりの大変重大な問題でありますので、可能な限り開かれた検討会運営をして頂くことを切に願います。具体的な要望として以下の3点を要望致します。

1、検討会の公開の在り方
検討会の公開は傍聴と議事録の公開にとどまらず、文部科学省原子力損害賠償紛争審査会や内閣府新しい公共円卓会議にならってマスコミ・一般傍聴者を問わず動画の配信を許可すること。さらに、事務局は内閣府原子力委員会新大綱策定会議にならって議事録の公開まで動画を配信すること。検討会で配布される資料は原子力紛争審査会にならって当日までにホームページに掲載すること。議事録(あるいは議事録(案))の公開も同審査会にならって約1週間後に掲載すること。

2、意見集約の在り方
 広く国民から意見を汲み取る体制を作るため、内閣府原子力委員会新大綱策定会議にならってEメールやFAXで常時、意見を募集すること。それら全てを各回の参考資料として公開すること。
 また環境省石綿健康被害救済小委員会にならい、時間的余裕がある場合に委員長は休憩を指示したのち、非公開の形であっても傍聴者から意見を述べる時間を確保すること。

3、検討の内容
事故現場では労働者は極めて危険な労働環境におかれ、その上に信じられないほど杜撰な被曝管理のもとで緊急時作業に従事しています。従事者の健康管理に当たってはこのような実態の把握を十分おこない、緊急時作業従事者に健康管理手帳を交付すること。原子力安全委員会の「放射能汚染されたがれき処理も電離則が適用される」との見解を踏まえ、現場で終息作業に従事した人々に加え、放射能汚染されたがれき処理等の作業者についても検討すること。